スポーツジムから帰ったらスマホに知らない番号から着信があった。折り返そうかどうか迷ったけど詐欺だったら嫌だからそのまま家に帰ったら家に帰ったら留守電が入っていた。
夫の姪からだった。さっきの電話がそうだな。名乗らずに電話してみた。
お義姉さんが入院したって。先週会ったばかりでまだ何日も経っていない。
高齢だし肺も悪いしで先生から手術は難しいとの事。本人も手術はしたくないと言うのでモルヒネで痛みを和らげ点滴で栄養を摂っているそう。もう長くないかも知れないと。
何故か個室に入院。コロナで面会ができないけれど、身内だけは短いの面会が出来ると言う。
「会いに行ってくるね」って伝えたら、そっと部屋に行って短い時間でって念を押された。それとモルヒネで朦朧としてて時々変な事言うからって。
病院の入り口には「面会禁止」って大きな文字。
検温と消毒をし、しれっとエレベーターに乗り病室に向かった。お義姉さんの部屋はナースセンターのすぐ前でドアは開けっ放し。いろんなチューブが下がっている。
そっと入って声を掛けた。私だと分かるようにちょっとだけマスクを外したらすぐに気付いてくれた。ガリガリでは無いけど夫の最期に似ていて正直悲しくなった。
「私が仕事を辞めたら一緒に出かけようと思ってたのに。」あとの言葉がみつからない。どう見ても治りそうな様子は無い。
モルヒネの幻覚?「先生がもういいって言ったからチューブを抜いて」と頼む。ごめんねそれは出来ない。
入れ歯を外しているので言葉がよく聞き取れない上、ときどき鳴る医療機器と看護師さんが気になって話が続かない。
次の休みにまた来るからねって伝え、手を握ろうと思ったら点滴が外れないように?両手に手袋をしていて出来なかった。5分も居ないで部屋を出た。
帰りの車の中で私の勘違いに気付いた。私にチューブを抜いてくれっことじゃ無く「先生に(治療は)もういいって言ったんだよ。チューブを抜いてくれって言ったのに。」って言ってたんだ。
「何時死んでもいい。迷惑掛けながら生きたくない。」が口癖だった。
次に行った時に「そう言ったんだね」って聞いてみよう。
きうい
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