朝、夫が起きてきたら様子がおかしい。
どうにも調子が悪くて座っていることもさえできない。すぐにコタツで横になった。私が朝食の用意をしていると「今日は飯は要らないよ。」と言う。
昼間ベッドで寝るようになったら「おしまい」と考えてる夫。よっぽど具合が悪いらしい。話すのもやっとの感じ。
すぐに動くのは辛そうなので簡単に食べられる食事と飲み物を用意して出勤した。
娘に「今日は調子が悪い。」と連絡をした。幸い娘は仕事が休みでお昼頃に様子を見に行ってくれるという。良かった。
そして、仕事中突然携帯が鳴った。
「お父さんがいないんだけど!どこにも。」娘の慌てた声。ベッドにも家の周りにも居ないと言う。
外に出られる状態では無いので家の中のどこかに居るはず。数分後トイレで発見!
返事もしないでぼうっと座っていたそう。
便秘気味だし立ち上がるのに時間がかかるので長い時間籠っていたらしい。
午前中はコタツでずっと横になっていたそう。
「会えるのは今のうちかも・・」
こんな様子だといつ入院騒ぎになるか分からない。遠くに住む息子に「会えるのは今のうちかも」と連絡した。
息子も家族は面会できると思っていたらしくビックリ。
もしもの事を考えて翌日帰省することになった。
帰って来た息子も痩せて皮膚が真っ黒でずっと横になっている父親の姿にもう長くはないと思ったと。
夫は「薬が効けば腹水が減るんだ」と言うけど、現実には抗がん剤も減らしてあるし、緩和ケア方向にある。
娘と孫も来てみんなで夕食。これが最期の家族揃って食事になるか。。
夫は早くにベッドに入った。
残った娘と息子に今後のことについて私の意向を伝えた。
続きます。
きうい
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